福岡ミステリー読書会ヘレン・マクロイ「暗い鏡の中に」参加してきました



ここのところ残業がお友達のワシでありますが、休出はお友達になっておらずスケジュール的に大丈夫であったのでまたも翻訳ミステリーシンジケート後援の読書会に参加してきました。お題はマクロイ「暗い鏡の中に」。今回のゲストは東京創元社の編集者S嬢(ラムネの人)、そして本格ミステリ野郎にはお馴染みの書評家・千街晶之氏のお二人でしたぜ。千街氏は「暗い鏡の中に」の解説者ということで召喚されたとか。S嬢ともども東京から遠いところありがとうございます。


ではこのお二方を迎えてどンな話が飛び出たかっつー話ですが、ネタバレ全開になりますゆえ以下は「暗い鏡の中に」未読の方はご注意を。つーか創元の編集者さンが来ると必ず「すいませン、バークリーの短篇集はどーなっているのでせうか」と質問するのはやめるンだワシよ。





  • 面白かったから全てよし
  • ラストはどっちでもいいかな
  • 犯人(?)がやったことのリスクとリターンが釣り合ってない気がする
  • 女装好きすぎるやろ
  • 実は単なる女装好きだったり
  • それはそれでヤバイ
  • 本当にやつが犯人なら精神的にかなりやばい
  • 幻想的だから怖いっつーよりも人間の狂気的に怖い感ある
  • 犯人(?)邪悪っつーか闇すぎるやろ
  • つーか男性がこンなに安々と女子校に侵入できるのかよ
  • 女性の描写が細かい
  • というか全体的に細かい描写が冴えてる
  • ウィリングの説明はスッキリしているよーでスッキリしてない気がする
  • 「たまたま」とか「偶然」に頼りすぎてね?
  • でもそれだからこそ幻想的というかこのオチに繋がってる気がする
  • 計算してやってるのか
  • 偶然じゃね?
  • でも「家蠅とカナリア」あたりではきっちりやってるのでやればできる人よマクロイ
  • 本格ミステリからあえて崩している感ある
  • つーかウィリングのキャラ薄くない?
  • 精神科医のキャラが濃いと嫌なキャラにならない?
  • もっと心理的手がかりをつっこめよ
  • 探偵が敗北(?)するのはびっくりした
  • なぜウィリングがここまで事件に介入するのかちょいわからぬ
  • 恋人のギゼラのためじゃない?
  • それにしてはお節介すぎる気がする







もうちょい意見が出たのですがメモしきれなかった(´・ω・`) オチについてどーのこーのというよりは、道中の展開とか細かい描写についてのツッコミが多かったという印象です。つーかこの本、あまり「本格か否か」的な読まれ方されてないのねという印象を受けました。


ちなみにワシとしては昔読ンだときには本格ミステリとして楽しンだのですが、今回再読したところウィリングの説明が偶然に頼りすぎている感あることに気づき「お、おう・・・」ともにょっとした気持ちになりました。ドッペルゲンガーの存在を否定しきれない。そしてまたこれがウィリングの説明どおりに全て犯人の仕組ンだとおりとするならば、犯人の遠大な計画と無駄すぎる努力と執念に「これ犯人の狂気すごくね?ひょっとしなくてもバカミスじゃね?」と今更ながらに思い当たってしまったワシでありましたとさ。うむ、やはり全てのミステリはバカミスに通ず。よしいいからお前黙れ。はい。というかドッペルゲンガーの仕業ならそれはそれでバカミよしいいからお前黙れ。はい。






毎度楽しい会ですので、次回も機会が合えば参加したいと思います。初心者の方歓迎・・・というか、全体的にあまりミステリに強い人いませンので「ああン?後期クイーン問題だぁ?」とかで絡まれることはないので、お気軽にどうぞ。