小説感想 グレッグ・イーガン「ディアスポラ」



ディアスポラ (ハヤカワ文庫 SF)

ディアスポラ (ハヤカワ文庫 SF)


30世紀、人類のほとんどは肉体を捨て、人格や記憶をソフトウェア化して、ポリスと呼ばれるコンピュータ内の仮想現実都市で暮らしていた。ごく少数の人間だけが、ソフトウェア化を拒み、肉体人として地球上で暮らしている。<コニシ>ポリスでソフトウェアから生まれた孤児ヤチマの驚くべき冒険譚をはじめ、人類を襲う未曾有の危機や、人類がくわだてる壮大な宇宙進出計画<ディアスポラ>などを描いた、究極のハードSF。



ぬふぅ、確かにストーリーは分かりやすかったけれども…


これまでの既刊「宇宙消失」「万物理論」等に比べれば、遥かに分かりやすいストーリーだったんですけれども、そこで展開される理論は今までで一番難解だったんじゃなかろーか、そんな気が激しくします(;´Д`)


…いや、「おめーの理解力が欠乏しているだけだっ!」と言われればそれまでなんですが(;´Д`)
でも四次元立方体とかも大してイメージできないのに、五次元とか言われてもなぁ。脳内のイメージ変換が追いつかないよぅ( ´Д⊂ヽ


とまあ、わりと悲観的なことばかり書いていますけれども、雰囲気とストーリーだけはバッチリ掴むことができました、そしてそれだけでも十分に面白いという罠。各登場人物が迎える旅の終点においては、SF素人のワシでもかなり思うところがありましたよ。(個人的にはイノシロウの終局が一番いい味だしていたと思います)


間違いなく読み手を選ぶ本なので、SF好きな方にのみオススメ。