小説感想 西村健「突破 BREAK」



突破 BREAK (講談社文庫)

突破 BREAK (講談社文庫)


大蔵省の若き官僚・尾谷は、腐りきった官房長・村井の殺害を密かに計画していた。一方、全国各地で、遺体の指が切り落とされる殺人事件が連続して発生した。事件に関わり始めた豪傑探偵・大文字は、その気力と怪力を武器に核心に迫っていく。官僚殺害は止められるのか。息もつかせぬ痛快娯楽小説の決定版。



狂気のバカ探偵小説。


「官僚」っつーテーマを扱う結構な社会風刺を盛り込んだ作品なのに、何故か読了してみれば「うん、狂ってる」とイイ笑顔を浮かべてしまうワシがいるよ、ここにいるよ。


………あー、アレだ。本作を一言でゆーならば「スティーブン・セガール主演の刑事映画みたいな感じ」、これが一番しっくり来るな。まさに暴走特急、刑事ニコですよ。(意味がわかりませんよ)


「ビンゴ」「脱出」とはちょっと色が違いますけど、根底に流れる魂は同じですので氏のファンにもそれ以外の方にも安心してオススメできるってものです。小難しい話は抜きで楽しめる問答無用のエンターテインメント作品、ワシはもう大満足でした。