小説感想 マイクル・コナリー「ナイトホークス」(上下巻)
- 作者: マイクルコナリー,Michael Connelly,古沢嘉通
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 1992/10/01
- メディア: 文庫
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ブラック・エコー。地下に張り巡るトンネルの暗闇の中、湿った空虚さの中にこだまする自分の息を兵士たちはこう呼んだ………パイプの中で死体で発見された、かつての戦友メドーズ。未だヴェトナム戦争の悪夢に悩まされ、眠れぬ夜を過ごす刑事ボッシュにとっては、20年前の悪夢が蘇る。事故死の処理に割り切れなさを感じ捜査を強行したボッシュ。だが、意外にもFBIが介入。メドーズは、未解決の銀行強盗事件の有力容疑者だった。孤独でタフな刑事の孤立無援の捜査と、哀しく意外な真相をクールに描く長編ハードボイルド。
ベッタベタなアメリカ的ハードボイルド、だがそれがいい。
材料はありきたりのものですし、調理法も割とオーソドックスなのですけれども。手際が良いっつーかプロのテクニックと言いますか、仕上がったものは素晴らしく1級品でお客さんぶっちゃけ吃驚。
まあ本書はそんな感じの内容です(;´Д`) 良くも悪くも典型的なハードボイルド作品ですし、かつガチガチの鉄板ストーリーですゆえ、人によっては「ありきたりでつまんね」と思う方もいらっしゃるでしょーが…。
しかし高レベルで安定した面白さを保っていますので、読まれて損はないかと思われます。少なくても次の作品を読もう、とは思わせてくれるグレードではあるかと。リーダビリティ高いのもポイントかにゃ。
苦い結末も含め、ワシはかなり好きな作品。ハードボイルド系のミステリが好きな人は是非に。