小説感想 エドモンド・ハミルトン「フェッセンデンの宇宙」




天才科学者が作った箱庭宇宙!あの夜、あんなものを見なければ・・・・・・・・・


斬新なアイデアに衝撃のラスト。名作、復活。


"奇想コレクション"第4回配本は、情感豊かなストーリー・テラー、エドモンド・ハミルトン。生誕百周年を記念して、完全新訳・オリジナル編集でおくる、奇想天外がぎっしりつまった物語集。


史上最高の科学者フェッセンデンが実験室の中に宇宙を創った!世界中の言葉に翻訳された、名作中の名作「フェッセンデンの宇宙」をはじめ、代表作「向こうはどんなところだい?」「翼を持つ男」、切ない怪奇小説「帰ってきた男」、ショート・ショート「追放者」、さらに本邦初紹介作として「風の子供」「叫運の彗星」「太陽の炎」「夢見る者の世界」の4篇を含む、全9篇を収録。



オーソドックスなSF短篇集。(いい意味で)


奇想コレクションって興味あるけど敷居高そうだしなぁ」と思っている方は本書から入ればいいんじゃないかな?と思ってしまう程、ベタなSFばかり収録した短篇集。設定・ストーリーが非常にわかりやすい分、ストレートに作品世界に没入することができますので、SFの入門書的なものとしても適しているんではなかろーか、とワシは愚考する次第でありますよ。


まあオーソドックスな話ばかりなので、逆に印象に残りづらいとゆー弱点を持っていることも強ち否定できないことではあるのですけれども(;´Д`) でも面白いことは間違いないので、未読の人は安心して手を出されるといいと思うとですにゃ。


でも表題作「フェッセンデンの宇宙」のオチは、今日の小説では何ら珍しくないよなぁ(;´Д`) 発表当時は「驚愕のラスト」だったのかもしれんけれども。


・・・ともあれ、未読の人(特に「奇想コレクション」未体験の人)にお勧めしたい作品。収録作全てが高レベルの内容なので、安心して読めると思いますよ?