小説感想 北野勇作「人面町四丁目」



人面町四丁目 (角川ホラー文庫)

人面町四丁目 (角川ホラー文庫)


大災害に被災し、行き場を失った男が遺体安置所で出会った不思議な女───。
いっしょに来る?その言葉に導かれ、女の故郷人面町で、いつしかともに暮らし始めた男が出会うこの世のものとは思えぬ異形のものたち。そして、曖昧な記憶の糸をたぐりよせ、男がたどりついた、哀しくも酷いあの日の事実とは!?
日常のすぐそばで、ひたひたと迫る恐怖を描く逸品。



書いておいてなんですが、上記あらすじはまったくもって内容とかけ離れているよーな気が(;´Д`)


つーか角川ホラー文庫から出ているけれども、内容はまったくもって何時もながらの北野作品ですよコレ。つまりは奇妙な世界と奇妙なメンタリティの人々が登場する日常を描き、過ごしたこともないのに何故か感じられる微妙なノルタルジィを読むものに与え、読了後には多少の物悲しさが炸裂する、そんな本です。


北野勇作はまだ読んだことないなぁ」って人は本書から入るといいんじゃないかにゃ?この読後感はちょっと他の作家じゃ出せませんぜ、ああもう大好きだっ!