小説感想 リチャード・マシスン「奇術師の密室」



奇術師の密室 (扶桑社ミステリー)

奇術師の密室 (扶桑社ミステリー)


往年の名奇術師も、脱出マジックに失敗し、いまは身動きできずに、小道具満載の部屋の車椅子のうえ。屋敷に住むのは、2代目として活躍する息子と、その野心的な妻、そして妻の弟。ある日、腹にいち物秘めたマネージャーが訪ねてきたとき、ショッキングな密室劇の幕が開く!老奇術師の眼のまえで展開する、奇妙にして華麗、空前絶後のだまし合い。息も継がせぬどんでん返しの連続。さて、その結末やいかに───鬼才マシスンが贈る、ミステリーの楽しさあふれる殺人悲喜劇。



センセイ!ちょっとやりすぎです!


だがそれがいいのだ迷える子羊よ。(誰がだ)


いやもう、冒頭数十ページ進んだあたりからテンションMAX、ラストまでテンポよく突き進む本書。怒涛の勢いで雪崩式にどんでん返しが連発。どんでん返しがどんでん返しを呼び、さらにどんでん返しをどんでん返す、サプライズ溢れる恐るべきミステリに仕上がっております。読んでるワシはもう「おいおい」「おいおいおい」「えええーっ?」と感嘆しまくるしかなかったっすよ、ええ。300ページ程度しかないのにこの濃度、いやもうすげぇの一言に尽きますにゃ。


「とにかくサプライズが味わいてぇ!」とゆー方にはぜひともお勧めしたいところです。あとジェフリー・ディーヴァーのファンにもずずいっとお勧めしたいところ。(どんでん返し繋がりだしね)
きっと読了後は「あー面白かった」と良い笑顔を浮かべられるに違いないっ!ささ、お読みになられよ。