小説感想 古川日出男「ルート350」



ルート350

ルート350


僕の前に路はある!


──小説の地平を切り拓く、著者初の衝撃短編集──


小説の未来を、世界の未来をここに読め!



すげぇ疾走感。


古川日出男の初短篇集。つーか古川市の短篇集っつーと「Gift」が既にあるんですが、あれは掌編集ってことで短編とは別の扱いになるのかな?(余談ですけど「Gift」はすげー好き)


氏の持ち味である「読者に語りかけるよーな文体」を受け入れられるか否かで本書の評価は真っ二つ。たぶん好きな人はすげー好きになれると思うし、この文体が嫌いな人はダメー。ふつーにダメー。な印象を受けること間違いなしっしょ。ワシは大好きなのでまったく問題なし、とっても楽しく読めました。この文体のリズム感が実に心地よいんだよな。


ワシとしては「お前のことは忘れていないよバッハ」、「ストーリーライター、ストーリーダンサー、ストーリーファイター」、「ルート350」あたりのお話がお気に入り。こーゆー心にグッとくる話に弱いんだよな(;´Д`)


はまると病みつきになる文章であるゆえ、未体験の方は一度トライしてみて欲しいなぁ。是非是非。