小説感想 夢枕獏「餓狼伝 the Bound Volume 1」



新装 餓狼伝〈the Bound Volume 1〉 (FUTABA・NOVELS)

新装 餓狼伝〈the Bound Volume 1〉 (FUTABA・NOVELS)


プロレスラー・梶原年男に完膚なきまでに叩きのめされてから6年…丹羽文七は竹宮流・泉宗一郎に命をかけた野試合で勝利した。「現代の宮本武蔵を描く」というコンセプトのもと始まった不朽の名作、I〜Ⅲと外伝を合本刊行。



魂が燃え滾る。


板垣氏による漫画版はずっと読んでるんですが、原作版が合本で出たってーことで「じゃあ読んでみますか」と遅まきながら手をだしてみた次第。ちなみに当方、夢枕獏氏の作品にガチで触れるのはこれが初めてとなります。(立ち読みで流す程度には親しんでたけど)


で、読んでみましたがまあ面白いこと面白いこと。昨年大晦日の夕方から取り掛かったのですが、もう紅白もガキの使いk−1もそっちのけで夢中になって貪るように読んでましたよ。つーかこの本で年を越しました(;´Д`) 獏先生の特徴的な文体がリズムよく物語を紡ぎ、ダイナミックに格闘シーンを展開し、当方としてはただもうその世界に酔いしれるのみ。今更ながら獏先生が只者ではないことに気づかされましたぜ。(遅いよ!)


獏先生といえばあとがきで「この本はまことに面白い」とゆーナイスな一文をいつも入れる人なんですが、まさにその言葉に偽りなし。まっこと面白かったですっ!漫画版のファンはもちろん、格闘技とかが好きな人ならきっと楽しめるはずだっ!ワシ的には超お勧めですぜ。