小説感想 アントニイ・バークリー「ジャンピング・ジェニイ」



ジャンピング・ジェニイ (世界探偵小説全集)

ジャンピング・ジェニイ (世界探偵小説全集)


小説家ロナルド・ストラットンの屋敷で開かれた参加者が史上有名な殺人者か犠牲者に扮装する趣向のパーティの席上、ヒステリックな言動で周囲の顰蹙をかっていた女性に、ロジャー・シェリンガムは興味を抱いた。常に自分が注目を集めていないと気がすまないロナルドの義妹イーナ・ストラットンは、どうやらみんなの嫌われ者らしい。やがて夜を徹したパーティも終りに近づいた頃、余興として屋上に建てられた絞首台にぶら下がったイーナの死体が発見される。「第二の銃声」「殺意」「犯行以前」など、傑作が集中するバークリー/アイルズ中期の代表作。



それにしてもこのシェリンガムノリノリである


いやー笑った笑った。バークリー(つーかシェリンガムもの)は結構読んでるので、どんなネタをもってこられても「どんと来いっ!正面から受け止めたるわっ!」とゆー心境だったんですが・・・。いやね、もうこの展開はちょっと予想つかないっつーか、ぶっちゃけバークリーあんた頭おかしいよ!*1中盤(150ページあたり)の展開が神がかりすぎてワシもう悶絶しまくったよ!「探偵の悲劇」はほんと喜劇だなぁ・・・。愉快すぎるぜ。


つーわけでワシとしてはもう大いに楽しみました。バークリーの邪悪さと探偵役シェリンガムの妄想推理っぷりが楽しめる本書はバカミス好きにとってはバイブルとなりえる内容だと思いますゆえ、その手の小説がお好き&まだ未読の方は是非是非。

*1:もちろん誉めてます