小説感想 イアン・ランキン「紐と十字架」



紐と十字架 (ハヤカワミステリ文庫)

紐と十字架 (ハヤカワミステリ文庫)


「結び目のついた紐」と「マッチ棒で作られた十字架」───奇妙な品物がリーバスのもとに届けられた。別れた妻が嫌がらせで送ってきたのか?孤独なリーバスはエジンバラの街を震撼させている少女誘拐事件の捜査にうちこむ。だが、まもなく少女は無残な絞殺体で発見された。やがて彼のもとに差出人不明の手紙が。「まだおまえはわからないのか?」・・・現代イギリス・ミステリの最高峰、リーバス警部シリーズ待望の第1作。



うーん、悪くないけど・・・。


なんつーか、ありとあらゆる要素がハードボイルド小説のテンプレートに則っている感じ。心と家庭に傷を抱えた主人公、理解の無い上司、単独捜査、Etc・・・。読み手(少なくともワシ)が持っている「ハードボイルドな小説」のイメージから逸脱していない作品ゆえ、安心して楽しく読めるけど、その分インパクトが不足してる気が致しました。シリーズ全体を通せば重要な位置付けになりそうな内容なんだけど・・・。


つーわけでワシとしては可もなく不可もない、とゆー印象を受けた作品。とりあえず話題となったシリーズ8作目「黒と青」を読んでから、シリーズを継続するかどうか決めますか・・・。