カーター・ディクスン「青銅ランプの呪」




女流探検家がエジプトの遺跡から発掘した青銅のランプ。しかしそのランプには持ち主が消失するという呪がかかっていた。そして呪どおりに、英国へ帰ったばかりの考古学者の娘が忽然と姿を消す。さらに・・・?!
本書は、不可能犯罪の巨匠がエラリー・クイーンとひと晩語り明かしたあげく、推理小説の発端は人間消失の謎にまさるものはなしとの結論から書かれた作品で、著者中期の作品中で最も光彩を放った大作である。待望の新訳。



気づけよ!


あースッとした。ネタバレすれすれの発言だがなぁに構うものかよ。(何と言う暴言)


つーわけで、新年初っ端の感想はカーです。いやー、ほんとカーは面白い。瀬戸川猛資氏ではありませんが、ほんとこの世にこんなに面白い本があっていいのだろうかとゆーぐらいに堪能した作品でございます。もうカー大好き。大体、冒頭のH・M卿とタクシー運転手がもめるシーンからして飛ばしている(爆笑必至)のが素晴らしすぎる。H・M卿最高っ!


そして衆人環視(と言えるよね)の中忽然と姿を消した令嬢とゆー不思議、そしてそれに連続して続く人間消失、もうカーの真骨頂たる不可能犯罪の妙技がこれでもかといわんばかりに盛り込まれ、いやがおうにもサスペンス性が高まるってものです。そして結末でのネタバラシによるカタルシス、もうほんとカーは素晴らしいの一言に尽きるね!・・・まぁ作中でもH・M卿が「いや、でも、そんなことってあるのかなぁ?」と疑問をもったぐらいのネタであるがゆえに「ねーよwww」とツッコミを入れざるを得ないバカトリックであることには違いないんですけどね!(;´Д`)


つーわけで個人的にはさいこー!と言える作品だったとです。カー好きはもちろん、バカミス好き、ならびに古典好きなら読まれて損はない作品かと。ほんとカー面白いよカー。