小説感想 ジェフリー・フォード「ガラスの中の少女」



ガラスのなかの少女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ガラスのなかの少女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)


降霊会が開かれる邸で起きた不可思議な出来事。数日前から行方不明になっていた少女の姿が、突如ガラスに浮かびあがったのだ・・・・・・・・・いんちき降霊術師ディエゴら一行は少女の行方を追い、彼女が謎の幽霊におびえていた事実を知る。まもなく本物の霊媒師を名乗る美女の導きで、ディエゴらは少女の居場所に辿りつく。そこで見たおぞましいものとは?眩惑的筆致で読者を驚愕させる筆者が放つ、アメリカ探偵作家クラブ賞受賞作。



えーと・・・ひょっとして、これバカミスじゃね?(あら、いっちゃった!@おすぎ風)


いや、だってさ、上記あらすじは確かに何一つ間違っちゃないけどさ、この展開はどーみてもオカシイだろ常識的に考えて。幻想小説で名高い(よね?)著者の作品であるゆえ、「数日前から行方不明になっていた少女の姿が、突如ガラスに浮かびあがったのだ」あたりの展開から「ホラーっぽい感じの展開になるのかしらん?」と思っていたらこの始末。なんじゃこの展開は。作者アホちゃうか。(注:誉めてます)


つーわけでワシとしては本書をバカミス認定し、これを大いに楽しんだものであります。一応は少年の成長ストーリーもの、として読めるけれども・・・なぁに、それ以上に「何じゃこりゃ」とゆー展開にうっとりと酔いしれるがよいよいよい。


・・・ちなみに、本作はアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀ペイパーバック賞受賞作とのことです。ぬぅ、アメリカ探偵作家クラブは懐が深いのう・・・!