小説感想 ピーター・ディキンスン「キングとジョーカー」



キングとジョーカー (扶桑社ミステリー)

キングとジョーカー (扶桑社ミステリー)


現実とは異なる家系をたどった英国王室。王女ルイーズは、いつもと同じ朝食の席で、父王の秘密に突然気づいてしまう。しかしその朝、とんでもない騒動が持ちあがった。食事の皿に、がま蛙が隠されていたのだ!こうして、謎のいたずら者=ジョーカーの暗躍がはじまった。罪のないいたずらは、ついに殺人に発展。王女は、ジョーカーの謎ばかりか、王室の重大な秘密に直面する・・・CWAゴールド・ダガー賞2年連続受賞の鬼才が、奇抜な設定と巧緻な謎解きを融合させた傑作、復活!



ぬぅ、何かイマイチだったとです・・・。


「現実とは異なる家系をたどった英国王室」とゆーSFちっくな世界観なのはいいのですけど、単にそれだけで終わっているのが個人的にはちと残念。ネタバレちっくになりますが、別にネタ自体はこの世界観じゃなくても成立するありきたり(?)なものなので、何かちょっと拍子抜けしちゃったなぁ、とゆー印象を持ってしまったのでございます。確かに伏線なども割と張っていて堂々たるミステリっぷりなんですけど・・・。正直、ちと肩透かしを食った感は否めないなぁ。


奇抜な設定と巧緻な謎解き、とゆー点においては確かにそのとーり、とゆー気がしますゆえ、「待望の復刊!」とかゆー言葉に惑わされずに先入観なしに読めばきっと楽しめること間違いなしな作品ではないかな、とワシは愚考するものであります。個人的には犯人とかネタとかを全て忘却したころにも一度再読したい作品っす。くうぅ、先入観なしに読めてれば・・・ッ!