小説感想 デイヴィッド・マレル「真夜中に捨てられる靴」



真夜中に捨てられる靴 (ランダムハウス講談社文庫)

真夜中に捨てられる靴 (ランダムハウス講談社文庫)


深夜、決まって教会前に捨てられるひと揃いの靴。真新しい紳士靴やハイヒール───毎夜、靴を回収するうちに、やがて靴と犯人探しの虜になってしまった警官を描く表題作「真夜中に捨てられる靴」ほか、謎の箱を死守する南米の将校、若さを渇望する老脚本家、瀕死の父を冷凍保存する息子など、「妄執」をテーマに、狂気に堕ちていく主人公たちを描いた全8篇。エルロイ、キング、クーンツが絶賛する、マレルの奇妙な短篇集。



これは素晴らしいっ!


8篇全てが高クオリティ。どいつもこいつも偏執とゆー名の狂気を扱ったナイスな短編揃いで、ワシもう読んでて鳥肌ものでしたぜ。偏執により日常が崩壊してく様のプロセスが実にサスペンス溢れるド迫力っぷりで、「狂気ってほんとステキだなぁ」としみじみ思ってしまいました。「奇妙な味」が好きな人ならばゼッタイに好きになれる作品かと。つーかワシ的にはこれ神小説ですぜひゃっはー!(わかったから落ち着け)是非とも収録された8作、全てをじっくり堪能して頂きたいところ。新年早々(?)早くもワシ的年間ベストクラスの作品に出くわしちまったぜ・・・!


つーわけでさっそくamazonセンセイにて同作家の短篇集である「苦悩のオレンジ、狂気のブルー」をポチった次第。こちらも似たような内容ってことですげー楽しみです。