小説感想 赤城毅「オフィス・ファントム File1 史上最大の誘拐」



オフィス・ファントム (ノン・ノベル)

オフィス・ファントム (ノン・ノベル)


<総理、あなたを誘拐する!>
元レンジャーの新人議員・鷲沢の宣告に凍りつく衆議院に、サブマシンガンが乱射される。倒れゆく大臣、議員、国会は流血のちまたと化した!空前の犯罪に直面した警視庁はSATの精鋭を急派するも犯人確保に失敗、混乱のうちに首相は拉致される。警察の総力をあげた捜査も行きづまるなか、ひそかに乗りだしたのは究極のトラブルシューター『オフィス・ファントム』!しかし、そこに届いたのは在日米軍全面撤退という前代未聞の要求だった・・・。



うむ、素晴らしきB級。


タイトルとあらすじからして「B級以外の何モノでもねーだろこれ」とお思いの皆様ッ!本書はまさしくその通りの内容であり即ちおバカな話を愛してやまない酔狂な人間にとってはこれ以上求めるのはバチが当たるっつーレベルのステキストーリーであり即ちいつもどおりの赤城センセイの魅力がたっぷり発揮された、一読しとってもイイ笑顔を浮かべることができるナイスなアクション小説でございました。いやーほんと癒されるな赤城センセイの本は。実にB級とゆーものを知り尽くしていらっしゃるぜ。ストーリーの展開スピードがハンパないのでさくさくページを捲って、一息で読んじゃったよ。


重厚な人間ドラマ、犯人の主張による政治的テーマ、ええと他なんだ、兎に角そんな重っ苦しいものとはまったく無縁のノーテンキなエンターテインメント小説なので、読了した後に教訓めいたものは何も残りませんが・・・「面白い本が読みたいんじゃぁぁぁ!」とゆー人には問答無用でオススメしたい作品でございます。いやーほんと赤城センセイの本は面白いなぁ。