小説感想 パトリック・マグラア「失われた探検家」



失われた探険家 (奇想コレクション)

失われた探険家 (奇想コレクション)


12歳の少女が庭で見つけた、行方不明の探険家――現代のポーと激賞される異色作家が綴る、グロテスクで官能的な世界。SF寓話からゴシックホラーまで全19篇。待望の全短篇集!



き、奇想すぎる(;´Д`)


狂気また狂気といった話からドロドロとした屋敷での揉め事、怪奇的な話まで幅広く収録した短篇集・・・なのですが、半分ぐらいはちょっと個人的にはイマイチだったかなぁ。ツボに入る/入らないの落差がやたら激しく出る話ばかりだったので、本書は受け手によって評価が激しく変わる可能性があるかも。まぁ奇想揃いの作品集ではあったので、「奇想コレクション」の名には相応しいものであったとは思います。


強烈なバカ話「オナニストの手」、狂人のロジックが大炸裂した「監視」「吸血鬼クリーヴ あるいはゴシック風味の田園曲」、ビジュアルがシュールすぎる「黒い手の呪い」あたりがお気に入りかな。やはり狂人のロジックはいい・・・実にいい・・・!