小説感想 アルフレッド・ベスター「分解された男」



分解された男 (創元SF文庫)

分解された男 (創元SF文庫)


舞台は24世紀、人類の進化が人の心を自在に透視sるう超感覚者たちを生みだし、犯罪を計画することさえ不可能とされた時代。全太陽系を支配する一大産業王国の樹立を狙うベン・ライクは、宿命のライバルを倒すため、あえて殺人という非常手段に訴える。計画は首尾よく成功したかに思われた。だがニューヨーク警察本部の第一級超感覚者、刑事部長リンカン・パウエルは、この世紀の大犯罪を前に陣頭指揮を開始、ここに超感覚者対ライクの、虚々実々の攻防戦が展開する!現代SFの鬼才の処女長編にして第一回ヒューゴー賞の栄誉に輝く歴史的傑作!



・・・なんというバカSF・・・ッ!


まぁどの辺がバカかっつーのを紹介すると激しいネタバレになってしまうので、ここで言えないのがとってももどかしいんですが・・・。とりあえずライクさんはもっと人の話を聞くべきだと思うんだ、うん。あと粗筋の

ここに超感覚者対ライクの、虚々実々の攻防戦が展開する!

この部分、嘘八百にも程があると思うのはワシだけなのかっ?そーなのかっ?終始パウエルさんに押されっぱなしじゃねーかライクさん。つーかライクさんの計画、割とごり押しっつーか行き当たりばったりっつーか、すげぇファジィなのでそりゃ露見するよ!しちゃうよ!


・・・まぁお話的にはおバカなのですが、しかしさすがベスター、処女長編なのに全編から溢れるパワーと勢いはハンパありませんぜ。とっても愉快なおバカSFなので、肩の力を抜いて取り組むが吉。