グレッグ・イーガン「プランク・ダイヴ」



プランク・ダイヴ (ハヤカワ文庫SF)

プランク・ダイヴ (ハヤカワ文庫SF)


地球から遙か遠宇宙のブラックホール“チャンドラセカール”では、ある驚異的なプロジェクトが遂行されようとしていた。果たして人類は時空の構造を知り得るのか?―ローカス賞受賞の表題作、別の数学体系をもつ並行世界との最終戦争を描く「暗黒整数」、ファースト・コンタクトSFの最高峰「ワンの絨毬」ほか、本邦初訳作品を含む全7篇を収録。現代SF界最高の作家の最先端作品を精選した日本オリジナル短篇集第4弾。



何だかわからンが面白いよねイーガン。


なンつーかお脳の理解を超えたところで展開される理論とか事象とかに精神の高ぶりを感じる人なのでイーガンは実にツボなのですが、本作は割と理解しやすい部類の短編ぞろいだったのではなかろーかと思いました。初っ端の「クリスタルの夜」「エキストラ」とかは久々にイーガンに触れるにはちょうどよい内容かと。でも「暗黒整数」とか「ワンの絨毯」とかはもう理解を超えた内容だけどな!「ワンの絨毯」は長編「ディアスポラ」の一部だけど、内容まったく覚えなかった(おい)ので新鮮な気分で楽しめました。というか巻末の解説が親切この上ないので(全短編の内容などに触れてる)、まずこちらでどンな内容の話なのかを把握してから読むと理解の助けになるのではなかろうかと愚考いたしまする。


げっぷが出るほどに堪能致しました。ザ・ハードSF。