ウィリアム・ピーター・ブラッティ「ディミター」




1973年、宗教弾圧と鎖国政策下の無神国家アルバニアで、正体不明の人物が勾留された。男は苛烈な拷問に屈することなく、驚くべき能力で官憲を出し抜き行方を晦ました。翌年、聖地エルサレムの医師メイヨーと警官メラルの周辺で、不審な事件や“奇跡”が続けて起きる。謎が謎を呼び事態が錯綜する中で浮かび上がる異形の真相とは。『エクソシスト』の鬼才による入魂の傑作ミステリ。



・・・ええと(流れる滝のような汗


誤解を恐れずに言えば、ええと、その、バカミスです。いや何つーか、キリスト教的に考えて。つーかよくもまぁこのネタで攻めようと思ったなおい。流石やで。ワシは断固としてこれを支持するものであります。(いやまぁワシのバカミス感はかなり歪ンでいるという自覚はありますが)


というかものすごーく不思議な読み心地の本でした。見え見えのボールからどストライク真ン中に入ってくる球筋かと思えばそこから急激に上昇する魔球で空振りした的な感じ。(例えが分かり難いわ)読み進めてると「いや・・・まさかな・・・」「でもひょっとしてなぁ・・・」と先が読めるのか読めないのかものすごく気になる作りになってるので作者の術中にまンまとハマっているとは思うのですが。本書は3部構成なのですが、1部と2部で展開される謎の出し方は卑怯やでこれ。そして( ゚д゚)とした顔にならざるをえない3部とかもう最高やで。


ええと、その、何が言いたかったかというと最高だったのでワシ的にはすげぇオススメです。ヘンテコな話が好きな方は迷うことなく手に取るがよいよいよい