赤城毅「天皇の代理人」



天皇の代理人

天皇の代理人


日本・イギリス・ドイツ・スイスの4国で起こった戦前外交の秘史を追う、ふたりの外交官。4つの事件は真実なのか、つくり話なのか―──。ヨーロッパを舞台に秘密外交官の暗躍を描く、日本昭和史の物語。



とりあえずタイトル考えたヤツは斬首な。


いや致命的なネタバレではないけどさ!一応ストーリー上最後に明かされるネタなのでそこは隠しておけYO!タイトル頭に入ってると作中で「この人・・・何者なンだ・・・?」って語り手が思っているところで「天皇代理人だよ(ニッコリ」と言いたくなるだろおうおう(´・ω・`) まぁそれがわかっているところで本作の話の面白さにはあまり関わりがないのが救いか。だがやはりこのタイトルをつけた関係者には猛省を促したい。


まぁその辺は置いとくとしてもですね、本書は赤城せンせお得意の歴史ネタ満載の作品であり、内容もエンタメ重点であって楽しく読むことができました。「かつてあったかも知れない日本の歴史」的な内容をミステリ的アプローチで語るこの手法は流石赤城せンせやで。ただ惜しむらくはワシが歴史に疎いことであり、作中で展開される歴史ネタにも「ふーン」というくらいにしかリアクションができなかったことが悔やまれます。知ってる人なら色々とニヤリとできたのだろうなぁ。とはいえ知らぬなら知らぬで「ああ、そういうことがあったのかもなのか」と色々と楽しみながら知識を増やすことができますのでそれはそれでまったくもってノープロブレムなのですが。(注:ワシがそう)


赤城せンせのファンだろうがなかろうが楽しく読めることには間違い無いと思いますゆえワシとしては大いにおすすめしたいところ。