トム・ウッド「ファイナル・ターゲット」(上下)



ファイナル・ターゲット (上) (ハヤカワ文庫 NV)

ファイナル・ターゲット (上) (ハヤカワ文庫 NV)



ファイナル・ターゲット (下) (ハヤカワ文庫 NV)

ファイナル・ターゲット (下) (ハヤカワ文庫 NV)


銃声がゆっくりと薄れていく。プロの暗殺者ヴィクターは、男の体が視界から消えるのを確認し、スコープから目を離した・・・ヴィクターはCIAからの暗殺の仕事を引き受けることになった。CIAには返さなければならない借りがあったのだ。ヴィクターは、続いて新たな暗殺を依頼され、鮮やかな手ぎわで成功させる。だが、彼には知る由もなかった―──背後でCIAが巧妙かつ大がかりな陰謀を密かに進行させていたことを。一匹狼のプロの暗殺者を予期せぬ危機が襲う。シリーズ第2作。



面白いことは面白いのだけど、シリーズ1作目に比べるといまひとつカタルシスに欠ける感あるなぁ。ストーリー的には1作目よりもよく練られてて、CIAは一体何してるンだという興味で引っ張るサスペンス性もかなりあるし、次から次に展開されるアクションも楽しいし、隙を見せぬヴィクターのゴルゴ13のよーな生活っぷりとか色々と読ませることは読ませるのだけど、B級アクションの華である「無茶やってンなー」というはじけた感じがしなかったのよな。徹頭徹尾80%のテンションで突き進むっつーか。安定して面白いのだけど、やはりどこかで120%ほどのテンションを見せ突き抜けて欲しかった。


とはいえ十分及第点の内容ではありますので、アクション好きなら楽しめること間違いなしでございますことよ。