ヘレン・マクロイ「殺す者と殺される者」



殺す者と殺される者 (創元推理文庫)

殺す者と殺される者 (創元推理文庫)


遺産を相続し、不慮の事故から回復したのを契機に、職を辞して亡母の故郷クリアウォーターへと移住したハリー・ディーン。人妻となった想い人と再会し、新生活を始めた彼の身辺で、異変が続発する。消えた運転免許証、差出人不明の手紙、謎の徘徊者・・・そしてついには、痛ましい事件が───。この町で、何が起きているのか?マクロイが持てる技巧を総動員して著した、珠玉の逸品。



まくろい あたま おかしい


いやまぁ道中のサスペンス性や衝撃の真相、タイトルの真の意味と漂う哀切感など色々踏まえるとさすがマクロイ、こいつぁ傑作やで!という感想になって皆読むがよいと結論づくのですが、その、ええと、真相そのものはどーみてもアレでありまして、ワシのよーなボンクラミステリ読みにとってはもうご褒美としか言いようがないシロモノであり、まぁその、一言で言うと、「さすがマクロイ、こいつぁ傑作やで!」ということになったのでありました。つーかこれすげぇよ。そりゃ今となっては色々と同ネタ多数だし、また割とわかりやすく伏線張っているのでネタも予想しやすいけど、やっぱ衝撃っちゃー衝撃よこれ。この「おいまさか」「ひょっとしてアレか?」という読ンでる最中のドキドキ感は半端ねぇぜ。しかも予想の上を行きやがるツイストっぷりでぐうの音もでねぇし。


というわけで素晴らしいので皆読むといいと思うよ!