小説感想 カーター・ディクスン「一角獣殺人事件」



一角獣殺人事件 世界探偵小説全集(4)

一角獣殺人事件 世界探偵小説全集(4)


ライオンと一角獣が王位を狙って闘った───パリでの休暇を楽しんでいたケン・ブレイクは謎の言葉につられて不可思議な殺人事件にまきこまれた。嵐のなか古城にたどり着いた一行を待っていた正体不明の怪盗フラマンドの大胆な犯行予告。そしてフラマンドの逮捕を宣言した謎の男は、衆人環視のなか、悲鳴をあげながら二階から転げ落ちた。死体の額には、鋭い角のようなもので疲れた痕があった。伝説の怪獣、姿なき一角獣の仕業なのか?
フランスの古城を舞台に、稀代の怪盗、パリ警視庁の覆面探偵、ご存知HM卿が、三つどもえの知恵比べを繰り広げる傑作本格推理。



えーと、あらすじ見てもらえば一目瞭然と思うのですけれども、これでもかっ!これでもかっ!と言わんばかりにカーの好きそーな要素が盛り込まれた作品です。しかし、その割にコレという目立った特徴が特に感じられなかったのはどーゆーこった(;´Д`) 犯人探し&怪盗探し&探偵探しというボリューム盛りだくさんな内容なのに、イマイチ印象が薄いんだよなぁ。


でも全体としては手堅くまとまっている良作ではないかと。まあ死体の傷痕については「分かるかそんなもん!」としか言いよーがないのですが(;´Д`) (この要素はご愛嬌、かな?)


うーん、カー好きなら読んで損はないと思いますけれども、そーでないならば無理して読むこともないかなぁコレ。カーに馴染みがない方なら、もっと入手容易な他の著作をお読みになった方がいいと思いますよ?


…つーか本書を手にとるよーな人は間違いなくカー好きだろーし、ノープロブレム余計なお世話ってところですかにゃー。