小説感想 ルーパート・ペニー「甘い毒」
- 作者: ルーパート・ペニー,好野理恵
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 1997/01/01
- メディア: 単行本
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全寮制のアンスティ・コート校では最近、校長の甥を狙った事件が続発していた。さらに青酸とチョコレートの紛失事件が発生、危険を感じた校長はヤードに調査を依頼した。紛失した毒物が発見されて、事件はひとまず決着したかに見えたが、一月後、ついに毒入りチョコレート事件が……。
作者はすべての手がかりを提示し、完全なフェアプレイによって読者に挑戦する。わずか8冊の傑作を遺して消息を絶った謎のミステリ作家ペニーの幻の名作。
びみょー。
しかし解決編手前で「読者への挑戦」を挿入しているペニーの心意気やよし。ゆえにその本格魂に敬意を評し全ておっけーノープロブレム問題なしですよ。フェアプレイに拘りすぎた為か、犯人が割とバレバレだったりしてもなっ!
決して悪い作品ではないのですけれども、なんつーかちょっと小ぶり。あと事件が起きるまで長いのもマイナス。短編アイディアを無理やり長編に仕立て上げたっぽい感じとでも言えばいいのか(;´Д`) (特に前半)
うーん、こいつぁかなりの古典好きにしか薦められないよなぁ。
つーか巻末の解説によるとこれがペニーの代表作ってわけでもなさそうなので、他の作品を訳してはくれませんか国書刊行会さまっ!