バカミス纐纈城
「なぜだ、なぜ読めない! ああ、なぜだ!! これがバカミスの力か…まさか」
「大いなるバカミスの存在を認めることができた時、人間は限りなく弱くなる。その弱さが極まった時、そこに本当のバカミスが読める……。さあっ」
「ううっ」
「私は評論家でもなんでもない。ただ弱さの極まった者だ………そこでお前に聞く。なぜお前はバカミスを読む」
「ううっ、ああっ! 居た堪れないから!! 必要だからでございます」
「生きていく上で必要だから、こうお前は言うのだな」
「はい。心の中に鬼がいて、それが私を唆してバカミスを読まさせるのでございます」
「もし唆しに応じなかったら」
「あべこべに学術書を読まされます。はい、その心の鬼のために読み殺されるのでございます、自滅するのでございます」
「しかし、たとえバカミスを読んでもお前の心は休まらないはずだ。ただバカトリックに出会った瞬間だけは、心の休まることもあろう………しかし二倍になって不安がお前を襲うはずだ」
「で………またバカミスを読みます」
「すると四倍になって不安がお前を襲うはずだ」
「で………またバカミスを漁ります」
「推理小説はバカミスの永世輪廻」
「で………またバカミスを漁ります。でまたバカミスを!! でまたバカミスを。でまたバカミスを!!」
「無間地獄、浮かぶ期もあるまい」
「地獄だ!! バカミス地獄だ〜!!」
今日のネタ元はみんな大好き石川賢「神州纐纈城」2巻より。
異様に眠くて灰色の脳細胞がストライキを起こしているゆえ、今日はコレくらいで。
来週は「カーラのゲーム」「巫女の館の密室」「ビンゴ」の感想、およびDVD感想を1つか2つほど予定しています。
ではまた。