小説感想 エリザベス・フェラーズ「自殺の殺人」



自殺の殺人 (創元推理文庫)

自殺の殺人 (創元推理文庫)


嵐の夜、ジョアンナの父が身投げを図った。偶然通りかかった青年たちに取り押さえられ、その場は事なきを得たものの、彼は一切動機を語らぬまま、翌朝、秘蔵の拳銃によってこの世を去った。突然の父の死に思い悩む娘に対し、警察は他殺の可能性があることを告げる。彼女は妄想のように脳裏を離れぬ疑惑に苦しみ、前夜父を助けてくれた青年、トビー・ダイクに助けを求めた。はたして、これは自殺に見せかけた他殺なのか、それとも、その反対なのか?真相を巡って推理は二転三転する。英国の巨匠エリザベス・フェラーズの傑作本格ミステリ第二弾。



ええい、ややこしいっ!


トビー&ジョージシリーズ第2段。


ややこしいってことは捻りが効いているとゆーことですので、つまりは最後まで緊張感が持続するナイスな本格ミステリとゆーことなのです。………捻りすぎて何が何だかよーわからんよ、という印象も無きにしも非ずといったところ何ですけれども(;´Д`)


とにかく読んでて頭が痛くなってしまうほどの捻りっぷりですので、オーソドックスな本格ファンにはちょいと敬遠されるかも。しかもクリスチアナ・ブランドが仕掛けるどんでん返しと違って、別にびっくりするよーな結末でもないし(;´Д`) (「ええーっ!」よりは「あ、そーなの」って感じ)


海外ミステリ好きならば安心して読める良作ですが、国内ファンにはちょいと薦め難いかな?でも国内ではこんな作品書く作家って皆無に等しいと思うので、海外ミステリあんまり読まない人にも読んで欲しいところです。