小説感想 イアン・ランキン「影と陰」



影と陰 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

影と陰 (ハヤカワ・ミステリ文庫)


隠れろ、隠れろ、隠れろ、隠れろ・・・憑かれたようにその言葉を繰り返していた青年は、不法占拠された住宅で怪死した。現場に向かったリーバス警部は、状況の異様さに驚愕する。死体の側には二本の蝋燭が溶けかけ、室内の壁には五芒星が描かれていたのだ。カルト宗教がらみの犯罪に巻きこまれたのか?まもなく被害者がある写真に固執していた事実が明らかになるが・・・町を侵食する濃く深い闇に、リーバスが闘いを挑む。



うーん・・・・。


つまんなくはないけれど、かといって目立った特徴があるわけでもなく。ハードボイルドっぽくはあるけれど、軽妙なセリフのやり取りがあるわけでもなく。じゃあプロットで読ませるのかっつーと、そんなにどんでん返しがあったわけでもないしなぁ。


しかしさくさく読み進められるテンポのよさは魅力的。結末もワシ好みで、トータル的には結構満足です。シリーズ進めば(本書は2作目)かなり内容も洗練されていくらしいので、とりあえず当面は継続して読んでみるつもり。