小説感想 アントニイ・バークリー「最上階の殺人」
- 作者: アントニイバークリー,Anthony Berkeley,大沢晶
- 出版社/メーカー: 新樹社
- 発売日: 2001/08/01
- メディア: 単行本
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最上階のフラットに住む女性が殺され、室内が荒らされた。裏庭に面した窓からはロープがぶら下がっていた。スコットランドヤードの捜査に同行したロジャー・シェリンガムは、警察の断定に数々の疑問を持ち独自の調査を開始する。
ぶはははははは!
すげぇ!何このオチ!ちょ、ほんと凄すぎるってバークリー!まったくもって読者の予想の斜め上を行くこの奇想、正直神がかりすぎだっ!いやもうすげぇぜシェリンガム。お主はやはりものが違う・・・!
まあ「本格ミステリなのか?」と問われると「・・・恐らくは」とちょっと返答に窮する感が無きにしも非ず、といったところなのですが(;´Д`) しかし愉快極まるステキミステリなので何も問題はありませぬ。文庫落ちがまったく見込めない作品ではありますが、ハードカバー版で抑えてもまったく損しない内容であるとここに断言いたす所存。つーかワシ的にはオールタイムベストクラスの作品ですよこいつぁ。
読了後に悶絶すること必至の内容、海外古典ミステリがお好きな方ならばきっと気に入るはずっ!こいつをスルーしてしまうにはあまりに勿体無いですぜ、図書館でも何でもいいですから是非探して一読をお勧めする次第。近年の多様化した国内新本格でも、この高みにまで到達した作品はちょっと無いですよ?