小説感想 松尾清貴「ルーシー・デズモンド」
- 作者: 松尾清貴
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/08/29
- メディア: 単行本
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案件は、連続臓器摘出殺人───向精神薬系ヘビー・ノベル登場!!
「オマエガ死ノウガ、誰ガ死ノウガ、本質ハ何モカワラナイ」 利己主義の社会、道徳の荒廃、引きこもりの増加…。動機不明の連続殺人を軸に現代社会の病理をあぶり出す、恐るべき衒学ミステリ巨編。
すげー感想書きにくい。
いや、ネタバレがどーのこーのとゆーレベルじゃなくて、なんつーかその。ねぇ?(聞くなよ)
面白かったのか否かの、1 or 0 的思考でゆーならば間違いなく面白かったと断言できるのですが、「じゃあどんな感じによかったのよ?」と問われると返答に窮してしまうこのワシの純情な感情。んー、なんていえばいいのか、作品から感じられる混沌っぷりがツボに嵌ったとでも言えばいいのかな。
・・・・・・・・・あ、あれだ、長期連載マンガが途中でテコ入れして作品の方向性を180度変更してしまったかのよーな混沌さってのがワシ的に一番しっくりくるな。(よけい分かりませんよキミ)
・・・まあ何が言いたいかとゆーと、前半と後半で受ける印象がまったく違いましたよ、って事が言いたかったわけで。前半は衒学(ペダンティックね)要素全開で眩暈を覚えんばかりだったのですが、後半になると一転普通(?)の警察ミステリにメタモルフォーゼを遂げてしまうんですよこれが。まあ歪んではいますけど。そして結末で明かされるある意味驚愕のオチ。「ちょ、なにそのオチ」と怒り狂うか「まさに現代社会の病理!」と感じいるかは個人の受け取り方それぞれですが、ワシとしては普通に許容範囲でしたよこのオチ。(反則だ!といえばそーだけどさ)
上述したよーに、ワシ的には面白かったミステリなのですが・・・正直ちょっとお勧めはしにくいよなぁ(;´Д`) 何がしか印象には残る作品だとは思うけれど。ヘビーなミステリ読みならトライしてみる価値ありかな?埋もれされるにはちと惜しい作品だとは思うしねん。