小説感想 ティエリー・ジョンケ「蜘蛛の微笑」



蜘蛛の微笑 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

蜘蛛の微笑 (ハヤカワ・ミステリ文庫)


外科医のリシャールは、愛人を眺める。他の男に鞭うたれ、激しく犯される姿を。日々リシャールは変態的な行為を愛人に強要し・・・・・・
無骨な銀行強盗は、警官を殺害してしまった。たりない脳味噌を稼動させる中、テレビ番組を観て完全なる逃亡手段を思いつくが・・・・・・
微笑みながら"蜘蛛"は"獲物"を暗闇に閉じ込めた。自らの排泄物、飢え、恐怖にまみれた"獲物"を"蜘蛛"は切り刻んでゆく・・・・・・
三つの謎が絡む淫靡なミステリ。



うむ、愉快なバカミス


・・・恐らくは本書を読了した人はこうワシに突っ込むに違いない、「これがバカミスだなんて積読の中の人は頭おかしーんじゃねーのか?」と。だが思ってしまったものは仕方なかとです、ワシはこの手の本も「バカだなぁ」と楽しく読める人間なのです。えっへん。(胸を張りつつとても良い笑顔で)


まぁワシのよーな楽しみが異端(だよなぁ)なので、本書を楽しむ際は上記あらすじの3要素がいかに絡むのかをドキドキしながら読むといいんじゃぁないでしょうかにゃ。サスペンス性がかなり高い(しかも170ページ弱と薄い)ので、ラストまで一気に読みとおせると思います。大してエロスもグロもないので、その辺がお嫌いな方でも安心して読めると思いますよ?たぶん。まあワシのゆーことなので話半分に聞いておくと幸せになれるかもだ。


恐らく作者は大まじめに本書のアイデアを思いついたんだろーけど、その考えがちょっぴり病んでいると思うのはワシだけかっ?ワシだけ?ならいい。とりあえず本書のネタが気になる人は早速トライしてみるといいと思うんだ。え?気にならない?気にならない。なら仕方ないな。


ま、ヘンテコなお話がお好きな人にはお勧めかと。