小説感想 霧舎巧「霧舎巧 傑作短編集」



霧舎巧傑作短編集 (講談社文庫)

霧舎巧傑作短編集 (講談社文庫)


名探偵・後動悟が密室の列車内で華麗なアリバイ崩しを披露する「手首を持ち歩く男」。師・島田荘司の人気シリーズから御手洗潔と石岡和己の名コンビが登場する「動物園の密室」。他に<あかずの扉>研究会と<霧舎学園>のメンバーも集結し、オールスター探偵がハイレベル推理を連発する、珠玉のミステリ短編集!



おおぅ、これはいい本格。


霧舎氏の作品は短編を雑誌とかアンソロでちらほら読んだ程度だったので、ワシにとってはこれが氏の著作への初トライです。


・・・正直、侮ってました。すんません霧舎氏。うん、これはいい本格。読み終えたあと実にいい表情を浮かべられる、直球(?)の本格ミステリ揃いでした。つーか「これが俺が好きな本格だけど文句ある?」と言わんばかりの内容にゃぁ、何かもうワシ爽やかな感動すら覚えましたよ。


収録作では「手首を持ち歩く男」、「まだらの紐、再び」がお気に入りかな?辻褄合わせの力技が炸裂した「クリスマスの約束」も中々良かったっす。(ベタだけどこんな話大好き)