小説感想 赤城毅「有翼騎士団 完全版」



有翼騎士団 完全版 (ノン・ノベル)

有翼騎士団 完全版 (ノン・ノベル)


国威伸張著しい親興国ドイツで若きサムライ印南光太郎は、亡国の姫君エウフェミアと出会った。時は一九世紀末、かつての王家の末裔は、ロシア秘密警察に追われていた。彼女こそ、"奇跡の石"を持ち、欧州動乱の鍵を握る存在。つき従うは伝説の勇者"有翼の騎士"を名乗る老兵のみ。熱血漢の光太郎は姫君を護るべく剣を取る。敵は、氷の侯爵率いる奇怪な三人の刺客、そして毒の美女。謎のフランス陸軍豪腕将校も加わって、廃城、豪華客船、鉄の要塞で繰り広げられる死闘の連続!話題の娯楽大作、新装判でここに復刊!



すげぇ楽しいーっ!


同氏の「魔大陸の鷹」シリーズに比べるとはっちゃけっぷりは落ちますが、その分シリアスさは本作が上まわっており、この辺は読み手の好みで評価が分かれそうな気も。でも本作でも結構無茶やってる(某登場キャラには吹きました)し、極上のエンターテインメント作品であることに間違いはないっ!サムライ!騎士!伝説の"有翼の騎士"!謎のフランス将校!初見からオチの想像がついてしまうラスボス・氷の公爵と付き従う毒の美女、凄腕3人衆!亡国の王女!謎の宝石!ええいっまだまだこんなもんじゃねぇ!もうガジェットてんこ盛り、大判振る舞い大サービスの展開でもうゲップが出るほどでございます。またワシ的大好物ジャンルであるボーイ・ミーツ・ガールものでもあるとくればもう何らケチをつけることがあろうか。いやないっ!(反語) もうほんと一生ついていくよ赤城センセイ!


結構な厚さなのですが読み出したら一気読み間違いなしのノンストップエンターテインメント超娯楽B級冒険小説!意味がやたら被っている気がするがそんなことは気にしないっ!とにかく「ワシは娯楽小説が大好きなんじゃぁ!」とゆー方には超絶にオススメですぜ!


・・・しかしこの、本編の感動をすべてぶち壊しにする後書きはどーにかならんのか(;´Д`) (いや、面白いんだけどさ)