小説感想 倉野憲比古「SnowBlind」



スノウブラインド

スノウブラインド


ドイツ現代史の権威、ホーエンハイム教授の邸宅・蝙蝠館に招待されたゼミ生たち。住民たちが先祖返りして獣同然の姿になったと伝えられる狗神窪にひっそりと佇むこの館が吹雪に降り込められた夜、恐怖の殺人劇が幕を開ける───。
心理学やナチズム、中世の魔女裁判などにまつわる豊富な知識と、鮮やかな仕掛けでミステリ・シーンに殴り込みをかける驚異の新人のデビュー作。



こいつぁグレートだぜ!(バカミス的な意味で)


いやー、実に強烈な作品でございました。だってもうね、中盤「???」という展開を見せた後からはもうやりたい放題、ちゃぶ台はひっくり返りまくり、地雷はどかんどかん爆発、ラストの真相解明後にゃぁワシもう彼岸が見えそうになりましたよ。これだけ派手にやらかしてくれたら何も言う事はありません。中途半端な衒学趣味も許す。あまりに露骨なミスディレクションも許す。しょっぱい密室トリックも許す。オチに関しては全面的に許す。許します。誰が何と言おうとワシが許す。


つーわけで、まっことスバラしき読むドラッグ、良きバカミスでございました。あーネタバレ全開で語りてぇー!でもネタが割れるとすげぇつまんなくなると思うので語れねぇー!