小説感想 北野勇作「レイコちゃんと蒲鉾工場」



レイコちゃんと蒲鉾工場 (光文社文庫)

レイコちゃんと蒲鉾工場 (光文社文庫)


蒲鉾工場に勤めるぼくが巻き込まれるのは奇っ怪な事件ばかり。怪物化した蒲鉾に社員が誘拐されたり、食べられちゃったり・・・。特殊事件調査検討解決係の一員として、係長に危険な任務を押しつけられる毎日だ。ちょっと生意気な小学生「レイコちゃん」との冒険が、ぼくをさらに不思議な世界へと運んで行く───。奇妙でどこか滑稽でなんだか怖く、なぜだか懐かしい、SF大賞作家が贈る大人のためのファンタジー



いつもの北野ワールド。


つーわけで粗筋にあるよーに、「奇妙で滑稽で怖くてノスタルジーを感じられる」そんなお話。本書はそれに+して日常と彼岸の曖昧さっつーか、幻想的な要素がさらに強化されている感じかな?シュールな世界観はいつもどーり(今回は蒲鉾がテーマ)なので、ファンならば安心して手に取られるがよいよいよい。


個人的にラストシーン付近にて感じられる虚実のゆらぎっぷりが超ツボに入りました。