小説感想 多島斗志之「少年たちのおだやかな日々」



少年たちのおだやかな日々 (双葉文庫)

少年たちのおだやかな日々 (双葉文庫)


こんな時、あなたならどうしますか?同級生の母親の不倫現場を目撃してしまったら?姉の婚約者が、ある犯罪の常習者だとしたら?───おだやかに過ごしたいと願う少年が遭遇する7つの出来事。テレビドラマ化された2編(「言いません」「罰ゲーム」)を含む傑作短編集。読者の熱いリクエストに応えて新装版で堂々復刊!驚異のドンデン返し7連発に乗り遅れるな!



「穏やかに暮らしたいなぁ」と願う少年たちの「穏やかに過ごすためにはどーしたらいいか」と考える少年たちによる「穏やかに過ごすと決めた!と思った時には既に行動は完了しているッ!」と覚悟完了した少年たちが織り成すお美事な青春小説。いやー青春ってスバラシイね!ドス黒くて、邪悪に満ち満ちていて、愛と友情と裏切りに溢れていて。感動したっ!実に感動したっ!読んでて生暖かい笑みと笑いが止まらなかった程にっ!読了後には清々しい笑みを浮かべてしまったよ!


・・・というワケで、ワシと同様お脳のビョーキになってしまっている人には至福の1冊。きっと愉快な読書体験が出来る事間違いなしと思われ。だがお脳のビョーキでない人(意訳:正常な精神の持ち主)ならば読了後には鬱になってしまう恐れもあるのでそこは自己責任でよろしく。


つーか普通に面白い話だと思うんだけどなぁ。いや、確かに一般向けではないと思うけど。あ、ちなみに本格ミステリ的な面白さを求めて読むとガッカリすること請け合いなのでそこは注意されたし。