小説感想 ビル・プロンジーニ「報復」



報復 (徳間文庫―名無しの探偵シリーズ)

報復 (徳間文庫―名無しの探偵シリーズ)


親友エブに新しい恋人ができた。<私>も老いへのゆとりが生まれ、そろそろ探偵稼業におさらばをきめこもうと考えていた。が、その<私>を襲う謎の男の出現。あろうことか、人里離れた山奥の小屋に独り拉致された!男が残していったのは、十三週間分の食糧と足かせ。絶体絶命の大ピンチに<私>は必死の脱出を試みるが、足かせは重く、確実に<私>を山小屋に縛り付ける。"名無しの探偵"シリーズ最大の危機到来!!



名無しのオプシリーズ初トライ。というかあんまこのシリーズ興味なかったんですが、本作はシリーズ中でもトップクラスの異色作と聞いたので読んでみました。というかぶっちゃけバカミスと聞いたので読みました。何か文句ある?あるならゴメンなさい。(低姿勢)


で、感想。


しょ、しょっぺー!何つーしょっぺぇ脱出方法だ!幾らなんでもこれはねーよ。序盤〜中盤のオプさんが脱出方法模索しているシーンとかはすげぇサスペンスフルでドキドキしながら読んでたのに、よりにもよって辿り着いた小屋からの脱出方法がこの方法とはw これは犯人がマヌケなのか、はたまたオプさんの執念がなせた業なのか。オプさんが「これだーッ!」と脱出方法閃いた(?)瞬間、マジに爆笑しましたともさ、ええ。


その後はまぁ、その、ハードボイルドのテンプレート的展開で犯人と対峙することになるわけですが、この辺は普通過ぎる程普通だったので特に思うところはなかったとです。・・・い、いやだってほんとトリッキーな展開も何もなく犯人追いかけてくだけだし。


というわけで中盤でテンション上がりすぎて後半失速した感が無きにしも非ずな本書ですが、このネタは是非とも皆で共有したいものなので本屋さんでお見かけの際は是非に。ってひょっとしてもう絶版?いやん。