小説感想 倉阪鬼一郎「新世界崩壊」



新世界崩壊 (講談社ノベルス)

新世界崩壊 (講談社ノベルス)


美女・シンディはある組織に属し、ニューヨークを拠点として特殊な任務を遂行している。あるとき彼女は組織の命でターゲットである男をニューヨークの密室で殺害後、瞬時にロンドンに移動。またあるときはアメリカの東海岸から西海岸へ瞬間移動し殺人を繰り返す! 彼女は何者!? そして世界崩壊を企む謎の組織の実態とは!?



これは ひどい。(注:いつものよーに褒め言葉です)


というか3分の2くらいネタを見破ってしまった自分のバカミス脳が憎い。いや解っていても面白い・・・というか生暖かく見守りつつ読めるけどさ。着地地点がどうなるか気になる意味で。しかしよくこんなしょうもないこと思いつくな倉阪せンせ。マジ頭おかしい。(注:わかっているでしょーが褒め言葉です)


ええ、もう正真正銘バカを狙って書かれた作品であり見事にバカミスとして成立しておりますともさ。普通は狙って書かれたバカミスはツマラないものだけど、よくもまぁ・・・ねぇ。真相部分で明らかにされる誰も得しない(意味もない)仕掛けにはマジ脱帽。このネタが何かはキミの目で確かめてみろ!


「三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人」ほどの脱力大トリックではないけれども、しっかり考えられた熟練の技工で作られたしょうもない作品ではありますのでまぁバカミススキーは読んでみると楽しいと思うよ!思うよ!