ジョージ・R・R・マーティン「洋梨形の男」
- 作者: ジョージ・R・R・マーティン,中村 融
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2009/09/15
- メディア: 単行本
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都会に潜む"洋梨形の男"の恐怖を描いた傑作ホラーの表題作をはじめ、身勝手な男が痩身願望の果てに"猿"に取り憑かれる「モンキー療法」、変わり果てた昔の友とのおぞましい再会譚「思い出のメロディー」、ひとりの作家の内面に巣くう暗黒をあぶり出す「子供たちの肖像」、酒場のホラ話ファンタジー「終業時間」、チェスの遺恨を晴らそうと企む男のSF復讐劇「成立しないヴァリエーション」の全6篇を収録。ネビュラ賞・ローカス賞・ブラム・ストーカー賞受賞。
マーティンのホラーより作品をまとめた日本独自の短篇集。奇想コレクションはいつもながらいい仕事をしておるぜ。では簡単にコメントを。
「モンキー療法」・・・モンキーマジ凶暴。ワシもこれ試して劇的なダイエットするよ!するよ!藤子Fせンせいあたりが好きそうな話でもある。
「思い出のメロディー」・・・ストレートなホラー。オチが割と容易に読めるとはいえ、わかっていても精神的に来ますな。
「子供たちの肖像」・・・これが本書の中でベスト。読了した後のゾワッとくる感覚が半端ない。ネビュラ賞ノヴェレット部門受賞作なだけのことはあるぜ。
「終業時間」・・・本作唯一のバカ話。笑うしかねぇ。
「洋梨形の男」・・・じわじわ来るこの恐怖感。追い詰められていく女性の精神状態とシンクロしながら読むとラストで「うぉっ」ってなるぜ。
「成立しないヴァリエーション」・・・チェスを扱ったSF的ホラー。・・・いやホラーか?学生時代にひどい目にあった男の復讐譚なンですが、ラストはどこか爽やかな感じで終わったのがちょい意外。もっと酷いオチを期待してたのに(待て
いじょ。やはりマーティンは良い。あと奇想コレクションははやく「たんぽぽ娘」を刊行するのだ はやく はやくしろ