神林長平「言壺」
- 作者: 神林長平
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2011/06/10
- メディア: 文庫
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『私を生んだのは姉だった』───小説家の解良は、万能著述支援用マシン“ワーカム”から、言語空間を揺るがす文章の支援を拒否される。友人の古屋は、解良の文章が世界を崩壊させる危険性を指摘するが───「綺文」ほか、地上800階の階層社会で太古の“小説”を夢見る家族の物語「没文」、個人が所有するポットで言葉を育てる世界を描いた「栽培文」など9篇の連作集にして、神林言語SFの極北。第16回日本SF大賞受賞作。
言葉って凄い。
いや言葉っつーよりは文章か。とことン文章にこだわったSF。ワーカムデバイスによってある意味支配されてしまった人間たちの文章にかける熱い思いがあったりなかったりするお話ぞろいで、薄ら寒い思いをする一方「これあったら結構便利かもしれない」と思ったりも。人間って理不尽。
微妙に連作になってるのもニクいね。大いに楽しませてもらいました。いや面白かった。