ジェフリー・ディーヴァー「スリーピング・ドール」



スリーピング・ドール

スリーピング・ドール


キャサリン・ダンス―カリフォルニア州捜査局捜査官。人間の所作や表情を読み解く「キネシクス」分析の天才。いかなる嘘も、彼女の眼を逃れることはできない。ある一家を惨殺したカルト指導者ダニエル・ペルが、脱獄、逃走した!捜索チームの指揮をとるのはキャサリン・ダンス捜査官。だが、狡知な頭脳を持つペルは大胆に周到に裏をかき、捜査の手を逃れつづける。鍵を握るのは惨殺事件の唯一の生き残りの少女テレサ。事件について何か秘密を隠しているらしきテレサの心を開かせることができるのは、尋問の天才ダンスしかいない…。ハイスピードで展開される逃亡と追跡。嘘を見破る天才ダンスvs他人をコントロールする天才ペルの頭脳戦。「言葉」を武器に悪と戦うキャサリン・ダンスの活躍を描くジェフリー・ディーヴァーの最新作。ドンデン返しの魔術師の超絶技巧がまたも冴えわたる。



人間嘘発見器ってレベルじゃねぇ。


「キネシクス」があまりにもすげぇ技術でキャサリン姐さンの前では何も隠し事はできない状態なのですが、そーゆー万能的スキルを持った人をメインに据えて、なおこのジェットコースター的展開と強烈なツイストを見せてくれるディーヴァーはマジぱねぇと言わざるを得ない。結構な分厚さなのに、キャラクター性と先を読ませない内容、スピード感溢れる展開でページを捲る手が止まりませんよ。読み応えありまくりの傑作でございました。いやー面白かった。


キャサリン・ダンスはライムシリーズで初登場でしたが、本作がスピンアウトの1作目となりますのでディーヴァー未読の人は本書から取り掛かってもいいかもですぜ。