ケヴィン・ウィグノール「コンラッド・ハーストの正体」



コンラッド・ハーストの正体 (新潮文庫)

コンラッド・ハーストの正体 (新潮文庫)


あの4人を消せばいい―──。殺し屋コンラッドはある日、自分の変わり果てた姿に初めて気づいた。最愛の人を失ってから9年間、彼は指示されるまま無慈悲に殺しを重ねてきたのだ。自由になるのに邪魔な男は4人だけ。だが、始末に取りかかった彼は、驚愕の真実を知る。自分は誰のために殺してきたのか。自らの人生を取り戻すことはできるのか。哀切のラストが待つ絶品サスペンス。



渋いねぇ・・・。まったく、おたく渋いぜ。


殺し屋が足を洗うために奮闘するお話・・・が基本のストーリーラインなのですが、冒頭から変な方向に話が転がりまったく予想がつかぬ展開を見せてくれました。言ってみりゃぁ「自分探し」的話かな。殺し屋の救済と再生の物語。アクション性とかそっち方面じゃなく、サスペンス的な盛り上がりです。ラストがものすごーく余韻を残し、グッとくること間違いなしですよ。渋い。