トニー・ケンリック「三人のイカれる男」



三人のイカれる男 (角川文庫)

三人のイカれる男 (角川文庫)


ディブリー、スワボダ、ウォルター。3人は病院仲間だった。それぞれ、突発性健忘症、幻覚症、多重人格症という問題を抱えている。ディブリーはドライブ中に運転法を忘れ、スワボダには常に“見えない”母親がつきまとい、ウォルターはジェームズ・キャグニーになったりベティ・デビスになったりと変身する・・・。ある日この3人が怒りだした。通院の途中、車が道路の穴にはまりオシャカになってしまったのだ。責任は穴ボコを放置したNY市にある!怒れる3人は市に対する、途方もない復讐プランを編みだした。彼らの計画とは?そしてその思いもかけぬ展開とは―──?



わはは。


いやこれはいい。大変素敵なクライムコメディ。いやもうクライムってレベルじゃねぇ。もっと違う何かだ。というかぶっちゃけバカミスでありすなわちワシ大喜び。


というかですね、登場人物ほぼ全てが狂っていて狂人の狂人による(読み手が)狂人のための狂気のお話でありこれはもう読ンでてとてもステキな笑顔になってしまわざるを得ないわけですよ!(ドン、と机を叩きつつ) そして話そのものも大変愉快なスラップスティックであり終始アッパーテンションな展開に引きづられグイグイっとページをめくらざるを得ない。そして後半の怒涛のドミノ倒し的な展開に声出して笑うがよい。ワシは笑った。ええ、そりゃもうゲラゲラと。


結論:至福のひとときが味わえるというわけです。さぁさぁワシを信じて古本屋もしくは密林マケプレで探して購入し読むがよい。きっと皆読了後は笑顔になれるはず。めっちゃ面白かったですよ。