夢枕獏「陰陽師 滝夜叉姫」(上下)
- 作者: 夢枕獏
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/09/03
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平安の都では、奇妙な出来事が次々と起きていた。巨大な蜘蛛の牽く車が姿を現わし、孕み女が、たてつづけに腹を裂かれ殺された。そんななか、顔にできた瘡が突然しゃべりだした平貞盛に晴明と博雅が呼び出される。それらは、やがて都を滅ぼす恐ろしい陰謀へと繋がって行く・・・。陰陽師シリーズ待望の傑作長篇。
陰陽師の長編は既刊に「生成り姫」がありますが、これ短編を長編化したものなので、純粋な長編という意味では本書が初になるのかな?短編とは一味も二味も違った雰囲気で、「やるじゃねーか獏せンせ」と思わされた作品でしたよ。作品に漂うホラーっぽさは短編の非じゃねえな。というかですね、時代設定的に近いのでいつかやるかもと思っていた「あの人」が遂に登場ですよ。ええ、ご存知平将門ですよ(言っちゃった!
平将門公と言えばワシらボンクラ野郎には伝奇系ではお馴染みのお方、本書でも勿論期待に答え超ステキな役回りで陰陽師世界を超盛り上げてくれやがります。というかですね、もう色々とすげぇキャラになっているのでこれは伝奇スキーなら読ンでおいて損はない。そして晴明と博雅のキャッキャウフフっぷりに悶絶するがよいよいよい。
「読むか」
「むむむ」
「読もう」
「読もう」
そういうことになった。