小説感想 二階堂黎人「魔術王事件」



魔術王事件 (講談社ノベルス)

魔術王事件 (講談社ノベルス)


時は昭和40年代、所は北海道・函館。呪われた家宝として、名家・宝生家に伝わる《炎の眼》《白い牙》《黒の心》。この妖美な宝石の略奪を目論み、宝生家の人間たちを執拗なまでに恐怖へと引き摺り込む、世紀の大犯罪者《魔術王》。密室殺人、死体消失、大量猟奇殺人…。名探偵・二階堂蘭子が、冷静沈着かつ美的な推理で偽りの黄金仮面に隠された真犯人に挑む!

無駄に長いよーな気が果てしなくするのですが(;´Д`)
結構面白かったです。いやマジに。


過剰なまでに時代がかった(つーか変な)文章は勘弁してくださいってところですけど。


作品が持つ雰囲気とか、過剰なまでのトリック至上主義なところとか。
かなり好きな部類の作家に入るんですが、やっぱ文章がねぇ…。
まあ、その辺が妥協できるならば、かなりの良作と言えるのではないでしょうか。
個人的には廃屋での一連のトリックがツボでした。ネタバレになるので書けないけど(;´Д`)


京極クラスの分厚さと変な文章に抵抗がない、という条件のもとでオススメ。