小説感想 ジョージ・R・R・マーティン「サンドキングズ」
- 作者: ジョージ・R.R.マーティン,George R.R. Martin,安田均,風見潤
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2005/10
- メディア: 文庫
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こいつは奇妙だ!風変わりな異星生物を飼うのが趣味のサイモン・クレスが見つけた新たなペット、それがサンドキングズだった。指の先ほどの大きさで、6本の手足と、3対の小さな眼。集合意識により一団となって城砦を築き、さらには城砦同士で戦争をするほどの知性がある。しかも飼い主を紙として崇拝するというのだが………。ヒューゴー、ネビュラ両賞受賞の表題作の他、壮大な宇宙史を背景に描きだされた魅惑の6篇を収録。
まあ、なんて邪悪。
黒いオチが冴え渡るナイス短編集。つーか微妙にグロいんですけれども(;´Д`) その辺の描写が異様に気合入っているゆえ、マーティンってファンタジーよりもホラー風味のSFの方が得意な人なのかな?と思ったり思わなかったり。(フィーヴァー・ドリームが未読ですので、これを読んでたらまた印象が変わったかもだ)
宇宙もの、異形生物ものを筆頭に結構バラエティー豊かな作品が収録されていますので、SF苦手な方でも2作ぐらいはお気に入りの作品が見いだせるんじゃないかなぁ。SF的な難易度はそんなに高くないと思うし。ストーリーで読ませてくれますので、「氷と炎の歌」とかで知ったファンにも楽しめると思いますよん。
ちなみに表題作「サンドキングズ」は邪悪すぎるグレムリンといった感じを受けました。ラストシーンは脳内でビジュアル化するとインパクトありすぎっつーかキモいですよちょっと(;´Д`)