小説感想 ジョージ・R・R・マーティン「サンドキングズ」



サンドキングズ (ハヤカワ文庫SF)

サンドキングズ (ハヤカワ文庫SF)


こいつは奇妙だ!風変わりな異星生物を飼うのが趣味のサイモン・クレスが見つけた新たなペット、それがサンドキングズだった。指の先ほどの大きさで、6本の手足と、3対の小さな眼。集合意識により一団となって城砦を築き、さらには城砦同士で戦争をするほどの知性がある。しかも飼い主を紙として崇拝するというのだが………。ヒューゴー、ネビュラ両賞受賞の表題作の他、壮大な宇宙史を背景に描きだされた魅惑の6篇を収録。



まあ、なんて邪悪。


黒いオチが冴え渡るナイス短編集。つーか微妙にグロいんですけれども(;´Д`) その辺の描写が異様に気合入っているゆえ、マーティンってファンタジーよりもホラー風味のSFの方が得意な人なのかな?と思ったり思わなかったり。(フィーヴァー・ドリームが未読ですので、これを読んでたらまた印象が変わったかもだ)


宇宙もの、異形生物ものを筆頭に結構バラエティー豊かな作品が収録されていますので、SF苦手な方でも2作ぐらいはお気に入りの作品が見いだせるんじゃないかなぁ。SF的な難易度はそんなに高くないと思うし。ストーリーで読ませてくれますので、「氷と炎の歌」とかで知ったファンにも楽しめると思いますよん。


ちなみに表題作「サンドキングズ」は邪悪すぎるグレムリンといった感じを受けました。ラストシーンは脳内でビジュアル化するとインパクトありすぎっつーかキモいですよちょっと(;´Д`)