小説感想 シオドア・スタージョン「不思議のひと触れ」




ちゃんと働いて給料をもらい、だれにも憎まれず、それを言うならだれにも好かれない。どこにでもいるそういう平凡な人間に不思議のひと触れが加わると・・・?


どんな孤独にもおわりがある───シオドア・スタージョン魔術的名作。


"奇想コレクション"第2回配本は、アメリカ文学史上最高の短篇作家シオドア・スタージョン


表題作をはじめ、円盤は女になにを話したか?・・・魅力の結晶「孤独の円盤」、ベスト級のホラー「もうひとりのシーリア」、名高き「雷と薔薇」、少年もの代表作「影よ、影よ、影の国」、単行本初収録の「裏庭の神様」「ぶわん・ばっ!」、さらに幻のデビュー作「高額保険」ほか本邦初紹介の3篇を含む、全10篇を収録。



まさしく奇想に溢れたナイスな短編集だっ!


これが初スタージョンだったのですけれども、いやー実に面白かったっす。ミステリあり、SFあり、ファンタジーあり、ホラーありとバラエティーに富んだ内容なのですけれども、どれもこれもグレードが高くて大満足ですよ。すげー楽しみにしていたのでワシ的に期待値のハードルを高く設定していたのですけれども、まさかそれを楽々と超えていってしまうとは・・・ッ!恐るべしスタージョン。なんて恐ろしい子・・・!


収録作殆どが心にグッとくる何かを残す、とっても魅力あるお話揃いですのでこいつぁ是非一読をオススメしたいところです。これはほんと良かったですよっ。


こりゃー「一角獣・多角獣」「海を失った男」「輝く断片」も早めに読まなくちゃ、です。(積み状態ですので・・・)