小説感想 石崎幸二「復讐者の棺」



復讐者の棺 (講談社ノベルス)

復讐者の棺 (講談社ノベルス)


大手スーパーKONO堂は、伊豆沖の孤島にある、経営破綻したテーマパークを買収。その再建のため、本社から島に派遣されたスタッフが惨殺された!死体は棺に入れられ、そこには一通の封筒が。手紙の主は、10年前にKONO堂で起きた殺人事件の復讐者を名乗る。孤島を舞台に巻き起こる連続不可能殺人!事件の背後にある深い闇とは!?



石崎&女子高生コンビ(今回はトリオか?)シリーズ、久々の新作。過去のシリーズ同様、本作もゆる〜い内容でまぁおバカ、としか言い様がないお話でございました。孤島!連続猟奇殺人!過去の怨念!謎の犯人!と結構なガジェットを盛り込んでいるのに、そこは石崎作品。驚愕ものの非サスペンス展開であり、何一つ緊張感がなくストーリーが進行するのはある意味職人芸としか言い様がねーよなこれは。トリックは似たよーな前例はあるものの、処理が中々に巧いのでワシ的には十分ありでございます。


序盤のしょっぱいギャグ調のやりとりが異様にツボに入りはじめたワシは間違いなくこのシリーズの中毒者。つーわけで次回作もなるたけ早くお願い致します。