小説感想 赤城毅「帝都探偵物語3 真紅の挑戦」



帝都探偵物語〈3〉 (光文社文庫)

帝都探偵物語〈3〉 (光文社文庫)


"帝国陸軍でもっとも危険な男"と称された氷室中尉。20年前に欧州で消息を断った彼が、帝都・東京に現れた。しかもかつての若さのままに・・・。真相解明の密命を受けた小暮十三郎の前に出現した"伯爵"の正体とは?十三郎の秘書・礼乃が伯爵の魔の手に落ち、十三郎は決死の救出に向かう───。切なくも悲しい結末が胸を打つ、大好評シリーズ第3弾!



よろしい、ならば吸血鬼だ!


1作目は人造人間、2作目では人狼とB級伝奇の王道を歩んできた本作。3作目もベタもベタ、王道の王道であるところの吸血鬼を題材とし、ストーリーもあらすじにあるよーに秘書が吸血鬼にさらわれて探偵が救出に向かう、っつーザ・怪奇探偵小説という展開で正面から堂々と攻めてきましたよ。もうね、B級好きには辛抱たまらんとしか言い様がないっすよこれ。もう何から何まで先の展開が読めるけど、それでもドキドキワクワクとテンション上げて読ませる赤城氏の筆力はマジ異常。一読して「ああ面白かったなぁ」と素直な気持ちで言える、これ以上B級エンターテインメント作品に何を求めればいいと言うのかね貴方がたはッ!(クワッ)


とゆーわけで赤城氏の作品は大変面白いのでみんな読めばいいと思うのよさ、とワシは声高らかに主張したい所存なりよ。