ジェフ・ニコルソン「装飾庭園殺人事件」



装飾庭園殺人事件 (扶桑社ミステリー)

装飾庭園殺人事件 (扶桑社ミステリー)


ロンドンのホテルで、男の死体が見つかった。睡眠薬自殺と思われたが、美しい未亡人はそれを否定。
遺体は高名な造園家で、いまは地方で装飾庭園を手がけているはずだった。それがなぜロンドンに? 調査をはじめた未亡人の前に次々現われる奇妙な関係者たち。見えてくる夫の知られざる顔。混迷していく真相探し……そして、全員を一堂に会して驚愕の謎解きが行なわれるとき、思いもよらぬ世界が現前する!
英国文学の旗手ジェフ・ニコルスンが巧緻の限りを尽くす、伝説のメタ・ミステリー登場。



とりあえずオチがあまりにもアレすぎて笑うしかねぇ。そしてその後でちょっと考えさせられたり。狙ってやったのか天然の仕上がりなのか大変悩ましいところですが、まぁどちらにせよ愉快な作品だったのでワシとしては全てよしとするものであります。


つーか作りは割と王道っぽい筋立てなのですけど、登場人物がどいつもこいつも狂人といっても差し支えないレベルであり、狂人が狂人を引き立てて更なる狂気を生み出していくという大変カオスめいた内容になっております。軽い気持ちで読み出すと困惑することしきりだぜ?


・・・でもこれを普通に受け入れられるのって結構バカミス好きというかキワモノ好きというか、まぁアレな本が好きな人だよなぁ。その道の好事家にはオススメできるけど、この手の作品は読み手を選びすぎるので万人にはとてもススメられないぜ(´・ω・`)